Interviewインタビュー

ニューシングル「グッバイ」
黒猫チェルシー 渡辺大知(Vo.)、澤竜次(Gt.) インタビュー

“ライブでやって一番映える曲というか、今の自分たちにとって「一番良いところ」が出せる曲”

2007年に地元・神戸で結成された4人組ロックバンド「黒猫チェルシー」。俳優としても活躍するボーカルの渡辺大知さんが昨年レギュラー出演したNHK連続テレビ小説『まれ』で演じたバンド「little voice(リトルボイス)」としてメンバー全員が出演。そこからドラマの枠を飛び越えてCDデビューしたことで注目を集めた。今年2月3日には待望の新曲「グッバイ」をリリース。渡辺さん、ギターの澤竜次さんにニューシングルについて、また連ドラの出演を振り返ってみて、今の心境を伺った。

―今回、シングルでは4年ぶりのリリースということですが。

渡辺 レーベル移籍後初のシングルで、今回どういう新曲を作ろうかって時にライブでやって一番映える曲というか、今の自分たちにとって“一番良いところ”が出せる曲を作ろうって思ったんです。ロックバラードを作りたいなって思って。うん…そういう……なんというか………(一同笑)。
 まぁ!今回は曲調でいうとポップミュージックを意識して作りました。自分たちが今までやってきた音楽はギターリフを主体としたがっつりとしたロックサウンドで。以前リリースしたものにはポップな曲ばかりで構成したアルバムもあったんですけど、今回は自分たちの中のポップというより、90年代のJ−POPというものにロックバンドとして真っ向勝負した、という感じです。ウルフルズの「バンザイ」とかエレファントカシマシの「悲しみの果て」とか、90年代のバンドは「これ!」っていうバラードをみんな持っていて。ライブでも「その曲で落とすぜ!」みたいな。…「落とすぜ!」って分かんないですけど(笑)、まぁそういう曲に僕たちも影響されてきたので、自分たちにも強みが欲しいなって思って作りました。

―ロックバラードとなる「グッバイ」は、どういういう想いで作詞されたんですか?

渡辺 澤が作ってきたいくつかのメロディから、「これだ!」って思ったものを選んで作詞しました。切なさもあるけど、明るいというか前向きになれそうな曲だなって思って。なので歌詞は上手くいっているラブソングではなくて、ちょっとこう、未練たらしいけど頑張って前に進もうとしているみたいな、そういう内容がしっくりくるかなって思ったんです。主人公は不器用な男なんですけど、こんなやつだったら友達になりたいなとか、「呑みにでも行きますか!」って声をかけたくなるような男をイメージして書きました。

―今回のCDには『まれ』のスピンオフドラマで「リトルボイス」の楽曲として披露された「アンラッキーガール」も収録されているんですよね。

渡辺 そうですね。初回限定盤では「リトルボイス」との対バンツアーの模様も収録されています。なんか…自分たちのライブを客観的に見て、楽しそうで良かったなって(笑)。
 朝ドラを見てライブに来てくれた人には、リトルボイスが4曲で終わってそれ以降は全て黒猫チェルシーっていう、ほぼ黒猫のワンマンだったんでちょっと申し訳なかったんですけど(笑)。小さな子ども連れの方とか年配の方とか普段のライブとは違うお客さんが来てくれて。ロックバンドというのも、テレビで見たから観に行きたいとかそういう気軽に来られるようなポップな存在でいないとダメだなって改めて思いましたね。
渡辺 僕も中学生くらいまでライブハウスに行ったことなかったですし、どんなきっかけでも自分たちが好きな場所に来て、音楽を好きになってもらえたら嬉しいですね。あの対バンのライブはお祭りという形でできたことが良かったなって思います。1つのグループで2つのバンドをやるっていうのは僕らにしかできなかったことだと思うし、良い経験をさせてもらいましたね。

―「リトルボイス」と「黒猫チェルシー」では、演奏する際に気持ちの面で違いなどはあるのでしょうか?

 渡辺が「高志(ヒロインの同級生役)」になってメガネをかけたりはしていたので、一応僕らも高志の横で弾いてるって気持ちは持っていましたね(笑)。あ、面白かったのが、横浜赤レンガ倉庫でやった『まれ』のイベントで、渡辺がステージに上がると小さい子どもが「たかしぃ~!」って叫んでて(笑)。一緒にやっているメンバーとしては、不思議な気持ちでしたね。高志でもないし、呼び捨てやし(笑)。それはすごくおもしろかったです。

―渡辺さん、『まれ』についてもお伺いしたいのですが、撮影はいかがでしたか?

渡辺 今思うと楽しかったんですけど、撮影の時は一瞬一瞬が刺激的で貴重な体験として全身全霊で取り組んでいました。1年間も撮影期間があって、スタジオに行くことがもう習慣になっていたので、なんか定時制の学校に通っているみたいな感覚で(笑)。それこそ学校を卒業した時みたいな、少し寂しい気持ちもあります。

―新曲「グッバイ」を引き下げて、全国7都市でリリースツアーが行われるということで、意気込みをお願いします!

 「リトルボイス」での活動だったり、新たな意識を持って新曲を制作したことだったり、いろんな経験をしていろんなことを考えた今だからできる、最高のエンターテインメントを披露できたらなって思います。今回ツーマンとワンマンがあるんですけど、ツーマンはもう「濃縮!」って感じて見応えあるものになると思います。場所によって対バン相手が違うので、何回も来ていただけたら嬉しいですね。
渡辺 「ロックはこんなバカバカしいこともできるんだぜ!」というのを見せつけたいですね。すごい面白い場所なんですよ、音楽が鳴っている場所って。そんな場所に自分たちも魅せられて、音楽を好きになって…。なのでそういう空間を僕らも作っていけたらなって思いますね。いろんな感情になれる時間・場所にして、感動の詰まったライブにしたいです。

―神戸出身のみなさんにとって、やはり神戸は特別な場所ですか?

 もちろんそれはもう、並々ならぬ想いが!(笑)帰ってくるだけで心が落ち着くし、やっぱり地元の力はすごいなって思いますね。いつでも温かく迎えてくれるような、そういう気持ちになる街です。

―今年の成人式では、サプライズ出演もされていましたよね。

渡辺 僕らも5年前に同じ場所で成人式をやったので、「あれから5年も経ったのかぁ」といろんなことを思い返す日になりました。小学生の時からずっと歌ってきた「しあわせ運べるように」(震災復興の合唱曲)をロックバージョンで歌わせてもらったんですけど、成人式という場で歌えたことが嬉しかったですし、ありがたかったです。
 今年成人を迎えられた方は震災後に生まれた方たちで。僕らは震災を経験している世代なので、この場を借りて何かしら与えられたらいいなって気持ちで演奏しました。真面目に考えたり語ったりすることはかっこ悪いとか、なんか恥ずかしいとかあると思うんですね、10代とかハタチの頃って。でも、こういうタイミングを1つのきっかけとして考えてもらえたら嬉しいですね。

―最後に一言ずつメッセージをお願いします。

渡辺 ライブってこんなにワクワクできるんだということを見せたいですね。生の感動を…、生の感動をっていうとなんかテレビの広告みたいですけど(笑)。
 ブルーレイ!臨場感!生の感動を!みたいな?
渡辺 そうそう(笑)。ぜひライブで生の感動を観てもらいたいです!(笑)
 今年成人式を迎えられたお子さんがいるお母さんがこれを見ていたら「あんた、これ成人式出てたバンドやで。ライブあるらしいよ」って子どもに教えるのはマストでお願いしたいです(笑)。そのお母さんにも、ぜひライブに来ていただいて。とにかく、最高にライブにすることは約束しますのでぜひ遊びにきてください!

Profile

2007年、渡辺大知(Vo.)、澤竜次(Gt.)、宮田岳(B.)、岡本啓佑(Dr.)の4人で、地元神戸にて結成。翌年の高校卒業後に拠点を東京に移し、1stミニアルバム『黒猫チェルシー』を全国リリース。その後楽曲のリリースやワンマンライブなどを精力的に行い、2014年に初のベスト盤を発売。2015年にはロックフェスにも多数出演するなどさらに注目を集めた。2016年2月3日には2ndシングル『グッバイ』をリリースし、今後全国7都市に渡るリリースツアーを実施予定。