Interviewインタビュー

映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』
鈴木梨央 × 瀬戸朝香 インタビュー

“キツネが言った「大切なものは目に見えない」作品を観てその言葉の意味がより分かった気がします”

1943年に出版されて以来、世界中で愛され続けているアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの名作「星の王子さま」のその後を描いた初の長編アニメ映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』が11月21日(土)に公開。“大人になりすぎた現代”を生きる9歳の女の子を主人公に、原作の飛行士がおじいさんとなって登場する。本作の日本語吹替版を担当した鈴木梨央ちゃん(女の子役)と瀬戸朝香さん(お母さん役)に、見所などについて話を聞いた。

―この作品の日本語吹替版に抜擢された時のお気持ちは?

瀬戸 「星の王子さま」のその後のお話が映画化されるということだけでもびっくりしたんですが、その作品に参加できると聞いた時は本当に嬉しかったですね。
鈴木 吹替のお話をいただいて初めて読みました。最初読んだ時は難しかったんですけど、いろんなキャラクターが出てきて「なんか楽しいお話だなぁ」って思ったので、女の子を演じるのが楽しみでした。

―どのようにしてキャラクターのイメージ作りをされたんですか?

瀬戸 どういうお母さんかを考えるところから始めて、口調やテンポを考えながら役作りをしました。吹替というのは、限られた尺の中でこのセリフを言わなきゃいけないとか、入りのタイミングが急だったりするので、自分の中でためを作ったり、感情の調節とか、そういうものではなかったですね。とにかく口の動きに合わせての作業になってくるので、それに慣れるまでは大変でしたが、コツを掴んでからはスムーズにできました。
鈴木 女の子の強さとか、真っすぐなところとか、どういう女の子なのかというのをきちんと把握して収録しました。

―瀬戸さんは、娘への愛情があるがゆえに厳しいお母さんを演じられていましたが、そのような愛情を表現するために意識されたことはありましたか?

瀬戸 ただ厳しいだけのお母さんって捉えて欲しくないなと思っていたので、その中にも優しさを感じられるようにちょっとした強弱をつけるように意識しました。もちろん叱るところはガッと言うんですけど、「あなたのためなのよ」って感情を入れて話したり、お母さんの気持ちを考えながらやりましたね。

―鈴木さんは何か意識したことはありましたか?

鈴木 監督にアドバイスいただいたことなんですけど、小声で話すシーンでもはっきりと言うことを意識しました。ささやくシーンで、本当にささやくように話してしまうと、口がモゴモゴしてしまうので、ハキハキと話しました。遠くの人に向かって話す時の距離感とかも大事にしました。

―特に印象に残っているセリフを教えてください。

瀬戸 キツネが言った「大切なものは目に見えない」って言葉ですね。この作品の中で一番重要な言葉になっているんですけど、確かにそうだなって思いました。本当に大切なものは目に見えるものではないし、説明できるようなものでもない。自分の中の奥深くにあるものなんだなって感じましたね。これって年齢ごとに考え方も捉え方も違ってくると思うんですね。今30代ですけど40代、50代になったらまた感じ方も変わるんだろうなぁって思います。
鈴木 私もそのキツネさんの言葉は原作でもすごく印象に残っていて、とても素敵な言葉だなって思います。改めてこの作品を観て、その言葉の意味がより分かった気がします。

―ご自身のセリフではいかがですか?

瀬戸 セリフではないんですが、最後のシーンが一番印象に残っています。セリフはあまりないシーンだったんですけど、お母さんの気持ちの変化が感じとれるシーンで。そこは私も一人のお母さんとしてグッとくるものがありましたね。あと印象的だったことで言うと、歯磨きをしながら話すシーンなんですけど。ここは実際に歯ブラシをくわえるのかなって思っていたら監督に「指をくわえて歯磨きの感じをだしてください」って言われて「あ、そうやって表現するのか」と驚きましたね。
鈴木 え、指をくわえたんですか?私くわえなかったです(笑)。
瀬戸 え、本当?監督にそう言われて、こうやって口に指入れたよ、私!(一同笑)

―演じる上で、特に難しかったところは?

鈴木 言葉の出だしが小さい声になってしまって何回か撮り直したので、そこは何度も練習しました。あとは、女の子が飛行士さんに「星の王子なんか嫌い!」「星の王子のせいで夏休みが台無し!」って自分の気持ちをぶつけるシーンがあるんですけど、実際に感情を入れすぎてしまうと口もズレちゃうし、難しかったです。
瀬戸 お母さんが娘の人生プランを読み上げるシーンですかね。早口でバーっと話すんですけど、あのスピード感とテンポがすごく難しくて、一番力を入れたシーンでした。慣れてきた中盤ぐらいでの収録だったんですけど、そのシーンだけは時間がかかって。カンヌ国際映画祭に行った時に、各国でお母さん役を演じられた役者の方とお会いして「あのシーン大変だったよね。何時間かかった?私は〇時間よ!」なんて話したりもしました。同じところで大変な思いをしているのを分かち合えて嬉しかったですね。

―カンヌ国際映画祭のお話がでましたが、レッドカーペットを歩いてみていかがでしたか?

瀬戸 この仕事をやっているからには夢でもあった場所なので、行くことができて幸せでしたし、一生の宝物になりましたね。レッドカーペットでは緊張して真っ白になってしまうのかなと思っていたんですけど、意外にちゃんとその舞台をかみしめながら参加できました。滞在期間は短くてあっという間に日本に帰ってきてしまったんですけど、凝縮された時間でしたね。
鈴木 すごく緊張したんですけど、津川さんと瀬戸さんも隣にいてくださったので、緊張もほぐれて楽しめました。スタンディングオベーションがすごくて感動しました。
瀬戸 15分くらいあったよね。本当に鳴り止まなくて。
鈴木 掌がちょっとヒリヒリしました(笑)。

―本作ではCGアニメーションとストップモーション・アニメーションの2つの技術が用いられているんですよね。

瀬戸 そうですね。CGだけではなく、ストップモーション・アニメーションを組み合わせることで、紙や木の温もりというか、柔らかい感じも伝わりますし。時間をかけて作られただけあって本当に繊細で。なんていうのかな…不思議な感覚、新しい感覚でしたね。「現実の世界」をCGアニメーション、女の子が想像する原作の「星の王子さまの世界」をストップモーション・アニメーションで描かれているので、お話の切り替わりが分かりやすかったですね。

―では、最後にメッセージをお願いします。

瀬戸 小さなお子様からご年配の方まで幅広く観ていただける作品に仕上がっていると思います。この作品を観て、笑って、ハラハラドキドキして、そして最後は感動して、見終わった後に何か感じるものがあればいいなって思います。人それぞれ感じ方も違うと思うので、感想などたくさんお話していただければ嬉しいです。
鈴木 9歳の女の子が星の王子さまの世界を大冒険するお話です。笑いがあったり涙するところがあったり、あとはハラハラするシーンもあって、目が離せない作品になっていますので、ぜひ劇場で観てください!

Profile

<瀬戸 朝香> Asaka Seto
1976年12月12日生まれ、愛知県出身。テレビドラマ『東京大学物語』や『Age,35 恋しくて』、『離婚弁護士II ハンサムウーマン』、映画『それでもボクはやってない』など様々な作品に出演している。

<鈴木 梨央> Rio Suzuki
2005年2月10日生まれ、埼玉県出身。2010年、5歳の時から芸能活動を開始し、2012年、テレビドラマ『カエルの王女さま』で子役としてデビューする。『Woman』で注目の子役として脚光を浴び、多数のテレビドラマや映画で活躍中。

Storyストーリー

©2015 LPPTV - LITTLE PRINCESS - ON ENT - ORANGE STUDIO - M6 FILMS - LUCKY RED

リトルプリンス 星の王子さまと私

【監督】マーク・オズボーン
【原作】アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ「星の王子さま」
【日本語吹替版】鈴木梨央、瀬戸朝香、津川雅彦 ほか

いい学校に入るために、母親の言いつけを守って勉強ばかりの日々を送る9歳の女の子は、引っ越した家の隣に住む風変わりなおじいさんが気になっていた。ある日、隣から飛んできた紙飛行機を開いて中を見ると、そこには「小さな王子の物語」が書かれていた。女の子が物語の続きを聞くために隣家を訪ねると、おじいさんは昔飛行機乗りだった頃に出会った男の子の話を語り始める。

リトルプリンス 星の王子さまと私の公開情報

公開日 2015年11月21日(土)
監督 マーク・オズボーン
原作 アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ「星の王子さま」
日本語吹替版 鈴木梨央、瀬戸朝香、津川雅彦 ほか
劇場 神戸国際松竹、OSシネマズミント神戸 ほか
公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/littleprince/