Interviewインタビュー

藤原 紀香さん インタビュー

“日本に生まれて日本に住んでいるのだから、若い頃からどんどん日本文化に触れてほしい”

―京都国立博物館文化大使に就任されましたが、この活動を通じてどんなことを伝えていきたいですか?

大学生の頃から着物を着て京都に遊びに行ったり、色んな文化を吸収したりしていました。そして今、色々な日本の伝統文化や、修復作業などを経て、重要文化財や国宝がどのように保存されていくのかを取材させていただき、それでようやく皆さんの目に触れることができるのだと初めて知りました。だからこそ、世の中に伝わっていくんだな、と。こういうことって当たり前のようでいて、できない国もいっぱいあるんですよね。日本はそういうことができる平和やシステム、そしてその心がちゃんとある、その素晴らしさを伝えていきたいと思うんです。若い世代にも見てもらいたいですから、Facebookやアメブロ、ホームページダイアリーなどでも伝えていきたいなと思っています。文化大使として選んでいただいたことは、とても光栄ですね。大したことはできないかもしれないけど、自分のできる範囲で情報を発信していければと思っています。
日本美術や着物など、日本でしか作れない独自の伝統文化というのは、海外には真似できない日本の自慢じゃないですか。それをもっと日本人が気が付くべきだと。私も外国の方と接するたびに、日本のことをどんどん好きになりますし、もっともっと日本のことを知りたいと思います。日本に生まれて日本に住んでいるのだから、若い頃からどんどん日本文化に触れてほしいですね。

―京都国立博物館で開催中の特別展覧会「桃山時代の狩野派」の見所は?

今回の展覧会は桃山時代後期という、歴史好きの方にとってはとてもワクワクする時代のものが数多く展示されていますし、こういった展覧会にあまり来たことがないという人でも、400年前にタイムスリップしたかのように楽しめるものになっています。この時代の人々の生きる様、習俗、表情が生き生きと楽しく描かれている作品が多く、これだけの風俗画が一堂に会することはとても珍しいです。尚かつ、物語でしか伝わっていなかった『八尾狐図』という、最近発見され、今回初めて公開される作品も見ることができます。また、淀殿や加藤清忠夫人の女性像などで当時のファッションセンスや感覚を知ることもできますね。もちろん作品自体の完成度や歴史的な価値も注目なのですが、やはり女性としては、「どんな気持ちでこの着物に袖を通していたのだろう」など、人となりを想像して、その時代に入り込んでいくことができるというのが楽しい。私はいつも作品を見るときは、人物に入っていきますね。作品自体にももちろんフィーチャーするけど、その時代を生きていた人の気持ちを考えながら見ると、とても楽しいと思います。

―阪神・淡路大震災から20年ということもあり、神戸で式典に出席するなどの活動もされていました。20年経って今思うことは?

神戸舞子高校の環境防災科で生徒たちと会い、話してきたんですが、彼らは彼らなりに、震災を経験していない自分たちに何ができるのかという問題に向き合って、すごく頑張っています。ボランティアに行っても、「震災を知らないのに何ができるの?」と心無いことを言われ、悩んでいたりもします。だけど、考え抜いて彼らがたどり着いたところは、震災を知らない世代だからこそ、その人の気持ちに寄り添い、“学ぶ”ということだと。とても感動しました。災害大国の日本には、今後も色々なことが起こるかもしれない。だからこそ、あれだけの多くの方々が亡くなり、日本一防災を学んでいる神戸が中心になって、日本中に防災の大切さを提唱していってほしいなと思いますね。それは神戸だからできること。痛みを知った人たちだからできることってあると思いますし、もちろん同じ気持ちになるのは難しいと思いますが、震災を知らない世代でも、学ぶことでその方々の気持ちに怖がらないで寄り添うことができるという自信にもなる。防災を学ぶということは素晴らしいと思いました。

―7月にはミュージカル『南太平洋』の全国ツアーがあり、兵庫公演もされますね。

兵庫県で舞台ができるということはとっても嬉しく思います。今回の『南太平洋』は歌も踊りも素晴らしく、小学生から大人まで楽しめる名作です。その楽しさの中に、戦争、平和、人種の偏見、愛、などのテーマが盛り込んであり、私演じる主人公は、その出会いの中で何が一番大事なのかを気づきます。人生の普遍的なテーマだからこそ、1950年代から愛され続け、上演されてきたんだと思います。映画版を見ていて、「主演のミッチー・ゲイナーはなんてコケティッシュで可愛らしいのだろう」と魅了されたので、この役をいただき、驚いてしまい、でもとても嬉しくて…。大切なことを笑顔で伝えていきたいですね。全国各地を回り、普段はなかなか会えない皆さんにも会えるので、とても楽しみにしています。関西では兵庫県芸術文化センターでの公演ですが、色んな世代の方に観に来てほしいと思います。今回はミュージカルの楽しさを全国に広める文化事業ということで、普段は高額なミュージカルチケットが、4千円で観ることができます。イタリアやフランスではオペラなどは子どもはフリーで入れたりします。子どもの頃から観られるからこそ、夢も広がり、文化は発達します。このような文化事業はとても必要だと思っていましたので、今回お話をいただいて「やらせてください!」と。地方巡業ってとても体力もいりますし、移動などいろんな環境が大変です。しかし、私にとっては挑戦だと思っていますし、舞台、ライブの素晴らしさを伝えていきたいので、楽しみながら頑張ります。別所哲也さんや、太川陽介さんなど素敵な俳優陣とともに、劇場で、お待ちしています♡

―最後に兵庫県の読者にメッセージを!

兵庫県に帰るとホッとします。春といえば夙川の桜や、甲陽園や苦楽園で散歩したこと、三宮や北野に遊びに行ったことなどを思い出しますね。時々、母校に帰ったり、兵庫県に帰ると当時の友人たちと会ったり…やはり心のふるさとですね。

Profile

1971年6月28日生まれ、兵庫県西宮市出身。1992年、第24回ミス日本グランプリコンテストでグランプリを受賞し、芸能界デビュー。現在、女優としてドラマや舞台で活動しながらも、国内外の国際活動や人道支援への協力も盛んに行っている。京都国立博物館文化大使。赤十字広報特使は9年目を迎える。2015年7月から主演ミュージカル『南太平洋』の全国ツアーを開催予定。