Interviewインタビュー

映画『くちづけ』
貫地谷しほりさん 宅間孝行さん インタビュー

“覚悟を決めて、自分に渇をいれて挑まなきゃと思いました”
2012年末に解散した劇団「東京セレソンデラックス」の名作舞台を、堤幸彦監督、本作が映画初主演となる貫地谷しほりさんで映画化した『くちづけ』が、5月25日(土)より全国で公開される。同劇団の主催でもあり、10年以上前に見た新聞記事をもとに原作・脚本を手がけたという宅間孝行さん(うーやん役)と、貫地谷しほりさん(阿波野マコ役)に、作品への想いを聞いた。

映画初主演ということですが、オファーをいただいたときの率直な感想を教えて下さい

貫地谷:ある日ポンと台本を渡されて「あ、また竹中直人さんとご一緒できるんだ。コメディーかな」と思って読んでみたら、ものすごいお話で。これは本当に覚悟を決めて挑まなければいけないなと思いました。

宅間さんは舞台版に引き続き、うーやんを演じましたが、演技に変化を加えましたか?

宅間:全くありませんでした。とは言っても、舞台から約3年経っているので、やっているうちに(感覚を)思い出したという感じですね。あるシークエンスを撮るのに、普通の映画だとカットの長さが短いんですけど、(この映画は)一気に撮ってしまうスタイルだったので、結構時間をかけて撮影しました。
貫地谷:平気で15分~20分くらいカメラを回していましたよね。

グループホームの訪問から、どういったことを活かしましたか?

宅間:見た話、聞いた話を全部盛り込んでいます。僕らが訪ねたグループホームでは、本当に付き合っている人もいたし、話していても(知的障害を持っていることが)わからないんですよ。みんな本当に素直なんだよね。行くだけで、すごく心が洗われたというか。そんなひまわり荘になればいいなと思って、作品を作りました。

貫地谷さんが演じたマコに対する印象は?

宅間:加藤貴子さん(舞台版「くちづけ」のマコ役)が作りあげたマコと遜色ないと言いますか、貫地谷さんが演じられたマコは、とても素晴らしかったです。
貫地谷:本当に思って言ってます!?棒読みですけど(笑)。

マコ役で悩んだ部分はありましたか?

貫地谷:今までチャレンジしたことのない役でしたし、容易な役ではなかったと思います。グループホームを見学させてもらったときに、どんどん自分の中の選択肢が広がってしまって、どの方向に進めばいいのか迷いました。これから公開ですが、こうして取材を受けていても涙が出そうになっていて、私の中でまだ思い出になっていないんだなと思います。今はとにかく素晴らしい脚本の中で参加できたことが嬉しいですし、早くみなさんに届けて観てもらいたいという思いでいっぱいです。

Profile

<カンジヤシホリ>
1985年、東京都出身。映画『スウィングガールズ』(04)で注目を集め、NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」(07)のヒロイン役としてブレイク。近年では『パレード』(10)、『僕達急行-A列車で行こう-』『ぱいかじ南海作戦』(12)などの映画のほか、舞台やテレビドラマ、CMなどで幅広く活躍中。

<タクマタカユキ>
1970年、東京都出身。2012年末に解散した劇団「東京セレソンデラックス」主催。俳優、演出家であり、ドラマ「花より男子」シリーズや映画『愛と誠』(12)など、数々の作品の脚本を手がけた人気脚本家でもある。同劇団の名作「ぴえろ」が改題し「間違われちゃった男」として今春ドラマ化されるなど、人々に愛される作品を生み出している。

Storyストーリー

©2013「くちづけ」製作委員会

くちづけ

【原作・脚本】宅間孝行
【監督】堤 幸彦
【出演】貫地谷しほり/竹中直人/宅間孝行 ほか

30歳のカラダに7歳の心をもった知的障害者のマコ(貫地谷しほり)は、元人気漫画家の父・いっぽん(竹中直人)と共に、自立支援を目的としたグループホーム「ひまわり荘」にやって来た。父親以外の男性を怖がるのに、そこで出会ったうーやん(宅間孝行)にだけは心を開き「結婚したい」と宣言するほど。新たな環境に、ようやく安定した日々の兆しが見え始めたマコといっぽんだが、厳しい運命が容赦なく降りかかり―。

くちづけの公開情報

原作・脚本 宅間孝行
監督 堤 幸彦
出演 貫地谷しほり/竹中直人/宅間孝行 ほか
公式HP http://www.kuchizuke-movie.com