Interviewインタビュー

映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』
柴咲コウさん インタビュー

“今を生きる人を映し出すことは、すごく意味のあるものだと感じました”
累計40万部のヒットを記録する、作家・益田ミリの漫画「すーちゃん」シリーズを映画化した『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』が3月2日(土)より公開される。今を真っ直ぐに生きる女性たちの姿をありのままに描く同作。主人公の1人・すーちゃんを演じる柴咲コウさんと「原作に惚れ込んだ」という御法川修監督に、作品への想いを伺った。

すーちゃんを演じることに意義を感じ、出演を快諾したそうですね

柴咲:お話をいただいたときは、東日本大震災の直後だったんです。その影響はもちろん私自身にもあって、自分が選択する仕事に対して深く考えていた時期でした。「どういった作品と巡りあえるんだろう、そして、選ぶべきなんだろう」と。そんな中、今現在を生きる人をしっかり映し出しているこの作品は、すごく意味のあるものだと感じたんです。

柴咲さんをキャスティングした理由を教えて下さい

御法川監督:俳優としてテクニックで表現するだけじゃなく、人間として絶えず心と体の声に耳を傾けている方に役を担ってもらいたいと思いました。柴咲さんは俳優業の一方で歌手として活躍していますが、歌詞に対して「自分の寂しさや切なさに目を向けている人でないと書けないだろうな」という共感を持ったんです。こんな時代だからこそ、心と体の声に耳を澄ますことが、自分の足元を照らしてくれると思います。

すーちゃんを演じるうえで大切にしたことは?

柴咲:お芝居をしようという心持ちでやっているというよりは、自分の本心の部分をきちんと投影できればいいなと思いました。もちろん、いつものお芝居で嘘をついているつもりなんて微塵もないですが。特に無言のときの表情というのは、とても大事なものになると思っていたので「すーちゃんの立場になったらどうなのかな?」って、自分の中で噛み砕きながら演じました。

役柄に共感した部分や、もう一押ししたい部分はありましたか?

柴咲:人との出会いはタイミングだと思うので、客観的に見て、能動的になった方がいいんじゃないかなと思う部分はありました。でも、それは私も共感できる部分でもあります。相手との間合いや出方を伺うからこそ、ちょっとズレが生じちゃって「(伺わずに)そのまま行っちゃったら良かったのに!」という思いは経験したことがあるので。やっぱり人間関係って簡単じゃないなと思いましたね(笑)。

作中で矢野顕子さんの歌「PRAYER」が印象的でした

御法川監督:映画化でどうしても撮りたかったのが、すーちゃんがヘリコプターに乗って、自分の住む場所を見下ろしてまた戻ってくるシーン。空にいる時間を一つの音楽映画のようなシークエンスにしたいと、一番に頭に浮かんだんです。そこで流した曲が「PRAYER」(=祈る人)。この場面はきっと、すーちゃんが「みんな幸せであって欲しい」と願う時間なんです。もう「この曲だ!」と思ったんですよね。

Profile

<シバサキコウ>
1981年、東京都生まれ。1998年デビュー。『GO』(01)で第25回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞後、数々の話題作に多数出演。2012年に歌手活動10周年を迎え、俳優業のみならずアーティストとしても活躍中。

Storyストーリー

©2012 映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』製作委員会

すーちゃん まいちゃん さわ子さん

【監督】御法川修
【脚本】田中幸子
【原作】益田ミリ『すーちゃん』シリーズ(幻冬舎)
【出演】柴咲コウ/真木よう子/寺島しのぶ/染谷将太/井浦新 ほか

カフェ勤務歴十数年のすーちゃん(柴咲コウ)、美人で仕事もできるが男運なしのまいちゃん(真木よう子)、母と共に祖母の介護をしながら在宅webデザイナーとして働くさわ子さん(寺島しのぶ)。かつてのバイト仲間の3人が、幸せでも不幸せでもない日々の中でふと頭をよぎる不安。「今まで選んできた道は、本当に正しかったの?」。心の“もやもや”と向き合い、ささやかな幸せを見つけながら前へ進む女性たちの、等身大の物語。

すーちゃん まいちゃん さわ子さんの公開情報

監督 御法川修
脚本 田中幸子
原作 益田ミリ『すーちゃん』シリーズ(幻冬舎)
出演 柴咲コウ/真木よう子/寺島しのぶ/染谷将太/井浦新 ほか
公式HP http://sumasa-movie.com