Interviewインタビュー

『月光ノ仮面』板尾創路さん インタビュー

“観る人それぞれに、いろんな考え方をしてもらっていいように作りました。”
『板尾創路の脱獄王』で気鋭の映画監督&映画作家デビューで注目を集めた板尾創路さん。今度は有名な古典落語"粗忽長屋"を題材に、無類の世界観を作り上げた!第二回監督作品『月光ノ仮面』についてRecipe独占インタビュー!

―おそらく観られた方それぞれ感想が異なるような作品だと思いますが、それは意図的なことなのでしょうか?

そうですね。観る人それぞれにいろんな考え方をしてもらっていいように作りました。

―今回、落語をベースにした映画を作ろうと思ったのは?

実は落語から膨らませた話ではないんです。最初に思いついたのは、クライマックスの部分で現実なのか妄想なのか、判別つき難いイメージがパッと頭に浮かんで、そこに持っていくためにはどう話を運んでいったら一番いいか?という順番で落語が出てきたんです。

―以前から落語は?

寄席にも行ったことなかったですし、そんなに親しんでいたわけじゃないんです。何かひとつ古典落語がリンクしていたほうが面白いかなと思って、いろんな落語を見たり、聞いたりしましたが、"粗忽長屋"って落語はすごいぶっ飛んだ話で、ナンセンスな世界観がこの作品にあってるんかなと思ったんです。

―二回目の監督作品ということで前回と変わったことは?

スタッフも一緒なのであまり変わりないんですが、前回はペース配分がつかめなかったんですが、つかめる様になったり、今回は準備をしっかり出来たという感じですかね。

―合せて主演ですね?

最初は原作も何もなく、0からいつも考えるので、とっかかりがないんですよ。"俺が主演する!"とかっていうのがないと。僕が主演するってことだけでも決まっていると、じゃあ自分がしたいことは…?とか、自分のキャラクターが一番活かせる設定は…?とかって感じになると考えやすいんですよね。誰にするか?なんて、その段階では決まらないですからね。「僕が主演する」ってことはその場で決まりますからね(笑)。

―どんな作り方をされるんですか?

撮影が始まるまで半年しか期間がなかったので、僕の場合は脚本作りながら、キャスティングしながら、ロケハンしながら、美術などの打ち合わせしながら…と全て同時進行ですね。普通は台本あがってからなんでしょうけど。

―撮影で大変だったことは?

撮影は1月の3週間だったんですが、スタジオを使う予算もないので全部ロケなんです。とりあえず寒かったですね。浅野さんと池に入るシーンがあったんですが、気温がマイナスだったので池の表面に氷が張っている状態で入りましたけど、本当に冷たかったですね。でも映像ではそれを感じさせてはいけないので、そんな感じには観えないですけど、実はとても寒かったんです。

―最後にメッセージをお願いします。

普通に映画館に行って座って観てれば内容が分かる映画ではないので、受け身でボーっと観てると、多分訳が分からないと思います(笑)。しんどいかもしれないですがワンシーン、ワンカット気を引き締めて観ていただいたら、感じられると思います。ストーリーの説明がほぼないので、自分で感じる広い気持ちで観ていただかないと退屈な時間になってしまうので気を付けてくださいね。

Profile

<イタオイツジ>
1963年生まれ。86年にお笑いコンビ"130R"を結成。芸人としてバラエティ番組などに出演する一方、映画やドラマ、舞台などでも活躍、映画監督デビュー作『板尾創路の脱獄王』(09)でも各方面から高い評価を受けた。

Storyストーリー

(C) 2011『月光ノ仮面』製作委員会

月光ノ仮面

【監督】 脚本:板尾創路
【出演】 板尾創路/浅野忠信/石原さとみ ほか

俺はいってぇ誰なんだ!?

戦後昭和22年。戦死したと伝えられた男(板尾創路)が帰郷、男の正体は、戦前人気・実力ともに認められた落語家"森乃家うさぎ"。だが男は一切の記憶を失っていた。かすかな記憶を辿るように、男はただ空ろな口調で落語"粗忽長屋"を呟くのだった…。そんな折、もう一人の男(浅野忠信)が戦地から帰ってきた…。

月光ノ仮面の公開情報

公開 1月14日(土)公開
監督・脚本 板尾創路
出演 板尾創路/浅野忠信/石原さとみ ほか
公式HP http://gekkonokamen.com
劇場 神戸国際松竹《TEL.078-230-3580》