Interviewインタビュー

芸能生活30周年『茂造の絆 きずな』『辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー』
辻本 茂雄さんインタビュー(※しんにょうの点は1つです)

”辻本茂雄のキャラがふんだんに盛り込まれた新喜劇
元気になりたい方、観にきたらどうや!”

吉本新喜劇座長・辻本茂雄さんは、芸能生活30周年を記念して5月より“茂じぃ”の愛称で親しまれる自身のキャラクター「茂造」で全国をまわる『辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー』を開催する。また、4月25日(火)から5月8日(月)には、茂造のルーツを紐解く物語シリーズの9回目となる『茂造の絆 きずな』をよしもと祇園花月(京都市)で実施。芸能生活30年を振り返って、そして公演の意気込みを伺った。

―芸能生活30周年ということですが、振り返ってみていかがですか?また、芸人になったきっかけを教えてください。

一番辛かった時のエピソードとかをいつも話そうと思うんですけど、あんまりないんですよね。中学生の時から競輪選手になるのが夢で、和歌山県の強豪校に入学して、全国大会で入賞したり、キャプテンを務めてたり、いい流れで夢に向かってどんどん進んでいたんです。でも、両足の骨に腫瘍が見つかってその夢を諦めました。そんな時に、「NSC5期生募集」のポスターを見かけて、お笑いのことは全然分からなかったけど行ってみたというのがきっかけでした。両膝の移植手術をして、きついリハビリもして、その時の絶望を思ったらそれ以上の辛い思いはないんですよね。NSCは5期生になって4ヵ月で一度解散になったんです。なんばグランド花月は建設中で心斎橋2 丁目劇場は番組が始まるからという理由で。「これからどないしたらええねん」って思いながら僕はアメリカ村でアパレルのバイトをしていたんですが、ある日、「茂ちゃんもう1回漫才やろうよ!」って同期の阪上が店まで来てくれて、それがきっかけでアメリカ村の三角公園で漫才の練習やネタ見せをするようになって「三角公園USA」というコンビ名で活動を始めました。あの時、阪上が言いにきてくれてなかったら芸人は続けてなかったかもしれないですね。そこでやっていた時は最高50人くらい集まってくれて、その時に度胸もだいぶつきました。

―長く愛され続けている吉本新喜劇、出演される上で大切にしていることは?

僕も子どもの時から新喜劇を観ていて、小学生の頃は岡八郎派と花紀京派に分かれて、「岡八さんはギャグいっぱいあるからおもろいやん!」「あほ!花紀さんは芝居の流れで笑い取ってんねん!」とか生意気に言い合いとかしていました(笑)。僕らが子どもの頃は新喜劇観たいから早く帰って、たこ焼きかインスタントラーメンを食べながら観て、次の日には学校で話題になっていて。今の時代もそうあってほしいなと思いますね。吉本新喜劇は他の劇場と違うことがやりたいってことでスタートしたんだと思うので、ギャグを取り入れて笑わせたり、そのテンポだったり、新喜劇独特の笑いが守れたらいいなって思いますね。ゆっくりな漫才から早いテンポの漫才にだんだん変わってきたように、時代とともに少しずつ変わっているかもしれないですが、大きくは変化していないと思います。先輩方が残してくれた新喜劇を守っていかなあかんなと思いますね。やっぱりお客さんにはたくさん笑って満足して帰ってもらいたいので、打ち合わせにもいろいろ参加しています。本当に面白い地盤を作った上でのアドリブの方がより面白いと思うので。僕は、あまり小ネタを挟むのが嫌いなんですよね。これいつも風船に例えて話すんですけど、小さい風船に針を刺しても小さい音がなるだけ、でも目一杯膨らませた風船に針を刺したら“パァーン!”っていうじゃないですか。それはお笑いもイコールだと思うんですよね。茂造がえらいことをしてしまった、いつバラすんやろってヒヤヒヤしながらネタを被せて被せて、事が大きくなってからバラしたら「何で今言うねん!」ってうわぁーってなるという、そういう緊張と緩和があるお笑いを大切にしてます。あとは皆が個人技をいっぱい持っているので(笑)、安心してやっていますね。

―辻本さんと言えば“茂じぃ”こと「茂造」というキャラクターでお馴染みですが、茂造が誕生した経緯を教えてください。

平成元年くらいに、生命維持装置を作る研究所がテーマの新喜劇があって、その時に初めて茂造の格好をしました。内容的にはスベっていたんですけど(笑)、キャラクターを気に入ってもらえてそこから「茂造じいさん」として他の新喜劇でも出るようになりました。初めはそんなに人気もなかったので、オンエアで1年間茂造を通してやりたいってお願いして、キャラクターを作っていきながら、だんだん定着していきました。

―そんな茂造が全国をまわる今回のツアーはどんな内容になっているのでしょうか?

ザ・新喜劇ですね。普段の新喜劇は45分、それを2時間やります。僕もいろんなキャラクターをやってきて、その中の3キャラ以上はやりたいなって思っています。ツアーとなるといつもの主役級のメンバーばかりを集められないので若手も入れつつ面白いお芝居にしたいなと思っています。僕は結構、若手を急に主役にしたりすることもあって。新人でも使ってみたら面白い子はもちろんいるので、真面目に頑張っている子にはチャンスを与えてあげたいなと思いますね。僕の場合、その恩人は間寛平兄さんです。「アゴネタ」ばかりで新喜劇に出ている時に、主役のツッコミじゃなくて話の流れに関係なく出れる役のままでいいのかと「アゴネタ」を封印したことがあったんですけど、そしたら見事に仕事がなくなってしまって(笑)。そんな時、急に出れなくなった主役の代役として呼んでいただけたんです。そのツアーが終わった後に寛平兄さんが「辻本がツッコミやってくれたんやけど面白かったぞ」っていろんな人に言うてくれていたみたいで、なんばグランド花月の公演でも主役がまわってくるようになりました。その時は本当に嬉しかったですね。今こうやって続けてられるのは寛平兄さんのおかげやと思っています。

―『茂造の絆 きずな』は、笑って泣ける内容だとお聞きしました。

新喜劇は4日間くらいの稽古なんですけど、劇団の方やオーディションで決まった方などとも一緒にやるので25日くらい稽古します。1幕は新喜劇、2幕では茂造の過去に迫ります。今回はアキ・伊賀(健二)・(島田)珠代も加わってより面白くなっているのはもちろん、最後は僕と子どもの芝居で皆さんを泣かせます。笑って笑って笑って、途中から「え、何が始まったん?」って思わせるような緊張感のある芝居が始まり、最後に涙するって感じですね(笑)。

―最後に意気込みをお願いします。

新喜劇だけで個人的に全国ツアーをまわるのは初めてだと思います。辻本茂雄のキャラがふんだんに盛り込まれた面白い新喜劇をたっぷり2時間観て欲しいです。よくお客さんから「観たら元気になる」「劇中のこの言葉に励まされました」などのお声をいただきます。両公演ともに前向きなセリフも入れていますので、元気になりたい方、観にきたらどうや!

Profile

<辻本 茂雄>※しんにょうの点は1つです
1964年生まれ、大阪府阪南市出身。1986年、吉本総合芸能学院(NSC)に5期生として入学する。1989年10月に吉本新喜劇に入団、少しずつ頭角を現し1995年にはニューリーダーに就任。1999年、新喜劇での活躍が評価され座長に就任し、2004年には第33回上方お笑い大賞の大賞を受賞した。2016年にはNHK連続テレビ小説「あさが来た」に出演し、話題に。

Storyストーリー

辻本茂雄芸能生活30周年『茂造の絆 きずな』

茂造のルーツをひも解く物語シリーズ第9弾

日時:4月25日(火)~5月8日(月) 開場18:30、開演19:00
会場:よしもと祇園花月
   (京都府京都市東山区祇園町北側323 祇園会館内)
   GoogleMapで探す
料金:大人4,500円、小学生2,500円 ※未就学児入場不可
   「チケットよしもと」ほか各プレイガイドにてチケット発売中
作・演出・出演:辻本茂雄
出演:アキ、伊賀健二、平山昌雄、森田展義、島田珠代 ほか

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
『辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー』
“茂じぃ”こと「茂造」が全国をまわるツアー

奈良公演:7月27日(木)奈良県文化会館国際ホール
大阪公演:8月1日(火)〜7日(月)なんばグランド花月
滋賀公演:9月17日(日)滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール

※各会場のチケット発売、スケジュール、追加公演など詳細は
 「よしもと新喜劇公式サイトHP」にて




※「辻」 しんにょうの点は1つです